第 35 話 シアル酸とは  ~シアル酸の構造

 前回のコラムから、シアル酸をテーマに取り上げています。今回は、シアル酸の構造について話を進めていきたいと思います。

 前回でも記載したように、シアル酸とは炭素 9 個からなり、アミノ基とカルボン酸(酸性部分)を有するノイラミン酸の修飾体(アミノ基など置換含む)の総称です。下図に代表的なシアル酸を示します。

5 位アミノ基の修飾のされ方によって、アセチル修飾されたシアル酸はN-アセチルノイラミン酸 (Neu5Ac)、グリコリル修飾されたシアル酸は N-グリコリルノイラミン酸 (Neu5Gc)、水酸基に置換されたシアル酸はデアミノノイラミン酸(3-deoxy-DglyceroD-galacto-2-nonulopyranosonic acid; KDN) と呼ばれています。これらのシアル酸は、N-結合型糖鎖、O-結合型糖鎖、糖脂質などの糖鎖末端(非還元末端)に存在し、様々な生体反応に関与しています。

 なかでも、N-アセチルノイラミン酸は、様々な生物種に存在し、最もメジャーなシアル酸と言っても過言ではありません。そのため、生物学的研究、有機合成化学的研究の両分野において最も研究されているシアル酸となっています。その内容については今後のコラムで紹介する予定です。

 N-グリコリルノイラミン酸は、ヒトには微量しか存在せず(正常組織では存在しない)、ブタ、ラットなどの哺乳動物に存在します。また、ヒトには主要なシアル酸ではないため、ヒト免疫系においては異物として認識され、免疫応答(抗体産生)が生じます。

 デアミノノイラミン酸は、ニジマスの未受精卵から発見され、哺乳類には存在しないシアル酸です。

 

 弊社では、熟練した技術と豊富な経験、知識を持った研究員による受託解析サービス合成サービスを実施しております。熟練した技術に基づく分析サンプル調製、HPLC質量分析NMR などの機器を駆使することで、種々の目的に応じた解析に対応しています。受託合成においては、蓄積した各種知見、ノウハウなどを駆使し様々なターゲットの合成実績がございます。まずはお気軽に御相談ください。ご予算に応じてベストなご提案をさせていただきます。

 

02

 

筆者プロフィール
naruken
博士(理学)北海道大学大学院理学研究科
専門:糖鎖工学、タンパク質工学、構造解析

 

お問い合わせから受託までの流れ

ホームぺージからのお問い合わせはこちら

  • 試薬販売
  • 質量分析装置を用いた糖鎖解析
  • 蛍光ラベル化単糖組成解析
  • NMRを用いた糖鎖解析
  • 糖誘導体合成と糖鎖合成
  • タンパク質品質管理