第 11 話 糖鎖、複合糖質の自動合成 ~序論

 前回まで 4 回にわたり「実験室で糖鎖を作る」というテーマのもとコラム(第 7、8、9、10 回)で紹介してきました。今回から 3 回にわたり「糖鎖の自動合成」について紹介していこうと思います。まず今回は序論としてスタートです。  

 「糖鎖、複合糖質の自動合成装置はあるのですか?」と聞かれれば、「あることはありますが、どんなものにも対応可能な自動合成装置は現状ではありません」という答えになります。核酸の分野では 核酸合成機、タンパク質(ペプチド)分野ではペプチド合成機がそれぞれ自動合成装置として普及しています。これらの装置は、ある程度経験を積めば、誰でも目的とするモノを得ることができるようになります(配列、物性、長さなどで合成できない場合もありますが)。糖の分野では市販されている自動合成装置はほぼ無く、しかも自動合成機で合成できるものが非常に限られます。糖には、糖鎖、糖タンパク(糖ペプチド)、糖脂質などがありますが、現在存在する自動合成機にて全てに対応する機械はないということになります。  次回以降のコラムでは現在報告されている糖鎖自動合成装置を例に挙げて、現状何ができて何ができないのかなど掘り下げていきたいと思います。

 

 弊社では、熟練した技術と豊富な経験、知識を持った研究員による受託解析サービス合成サービスを実施しております。熟練した技術に基づく分析サンプル調製、HPLC質量分析NMR などの機器を駆使することで、種々の目的に応じた解析に対応しています。受託合成においては、蓄積した各種知見、ノウハウなどを駆使し様々なターゲットの合成実績がございます。まずはお気軽に御相談ください。ご予算に応じてベストなご提案をさせていただきます。
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筆者プロフィール
naruken
博士(理学)北海道大学大学院理学研究科
専門:糖鎖工学、タンパク質工学、構造解析

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